〜滴る水のように〜
Mitsuaki Sato
邦洋楽作曲家・作家 佐藤 三昭
Photo:創作の庭-宮城涌谷町丘の上の和太鼓道場
「言音の庭から」
ー From the Garden of KOTONEー
この地で育った。それは幸いであった。子供の頃は、何もないと思っていた故郷。都会への憧れもあった。いまはそうは思わない。50年の間、踏みしめた大地が教えてくれる。広い空が語りかけてくれる。鳥は歌い、野には花が咲き誇る。冬の寒さや無言の雪がある。寂しさや喜びや些細な発見、抱かれる希望、そして自分の至らなさを思い知らされる風がある。私は毎日、その中に身を置いていられるのだ。自然への畏敬を忘れないで生きていられる。そのような思考の土地で育った。それは幸いであった。だから言葉にしようと思う。自分でも何を書きたいのか、よく分からないのだが、確かに何かに触れて、生起した風景なのである。描きたい心の絵なのである。作曲と詩作が同時に起きる。それは曲作りにおいても、言葉が拠り所だからだ。言葉を手掛かりに、その風景に迷い込み、その先に音が流れているからだ。「言葉の先の風景」にこそ、本当の想いが「観える・聴こえる」と信じている。
ですから、どうかお許しください。そのまま書き残すことを。どうかその風景をご覧くださいませんか。そう願ってやみません。
佐藤三昭 拝
雨音の 旋律抱き
蒼空に 詠める白譜(しらうた)
心さやけし -皐月/道場
「言音の世界の織り成し」
詩・小説・脚本・童話
歌詞等の執筆による表現世界
-言葉という化石に宿す感情の巌-
和太鼓や和楽器を中心とする
器楽のみで描くアンサンブル音楽世界
-消えゆる一滴に宿す風景-
独自の邦楽アンサンブル上に現れる
言葉と音楽の
共に住む世界
Recent Works
東北太鼓隊合唱曲・朗読脚本・指揮
世界音楽コラボレーションステージ
「世界がわが家」
2013年〜東京・仙台・NY・DC・アフリカ公演
(あしなが育英会・NYヴァッサー大学主催)
作曲・構成・指揮
宮沢賢治作品を主題とする
「マリヴロン楽隊」
宮沢賢治記念館・東京・宮城公演
*あしなが育英会オフィシャルHP
「世界がわが家」Youtubeより
*2018年宮城県大崎市公演より
「風がおもてで呼んでゐる」朗読:牛崎敏哉氏
作曲・構成・指揮
和合亮一氏による詩作品朗読と
和楽器創作曲による融合舞台
「言音の詩」
2010年・2012年 仙台公演
*M’s Japan Orchestra
Youtubeオフィシャルサイトより